父親子育てのマインド
父親子育ての考え方を意識しておかないと難しいところがあります。
父親が子育てをしていると、ぶつかる壁が必ずあります。それを知っていないと自暴自棄になることがあります。子どもの教育に距離を置く、関心がなくなる、夫婦間のズレが生じてトラブルになります。
それを防ぐためも知っておいて欲しい考え方です。
母親の存在
ジョンボウルビィ愛着理論
ジョンボウルビィは児童期に戦争を体験。海軍兵学校→臨床医学→不適応児の学校教員→精神分析→児童精神医学者→児童相談所勤務と子どもの発達、環境に着目しました。
幼児期初期の環境要因が大きな要因となる。=母親との離別が大きな影響をもたらすことを研究していました。
「乳幼児にとって母親との人間関係が精神衛生の根本」にあると述べました。
また「ほとんどすべての問題は子どもと母親との関係に帰することが出来る」と表現しました。
母親と分離した時には一連の行動を起こす。
反抗
子どもは母親を失ったことで、激しい怒りを見せる。母親を取り戻そうと、大声で泣き、ベッド揺り動かし、転がりまわる。
直ちに始まることもあれば、時間を置いて起こることもある。
母子分離状態が続けば、数時間から1週間以上起こることもある。
絶望
子どものために尽くしてくれる人物を受け入れなくなる。
絶望状態がますます強くなり、積極的な身体運動は減少→終息→単調な泣き、断続的に泣く。
活動しなくなり、引っ込み思案で周囲の人に要求しない。
脱愛着
子どもは周囲を受け入れる。社交的に見える。
子どもの母親が訪ねてくると、必ずしも全て上手くいっているわけではない。母親を歓迎するどころか、母親に興味を示さない。
愛着行動
重要な社会的行動の一つとみなされている。
生後9か月から18か月には、母親と接する中での行動パターンは5つある。(吸う、しがみつく、後を追う、泣く、微笑む)
子どもが他社を求める接近行動を「愛着行動」、親の行動は「養育行動」と名付けている。
子どもは母親にしがみつく以前に、自分の母親と他人を見分ける事が出来る。
生後4か月ごろの乳児は、母親を見つめる時に微笑み、母親を凝視する。
6ヶ月ごろは、母親が部屋を去る時、泣く、母親の後を追い求める。
生後2年、3年の愛着行動は、1年目の終わりごろに比べて落ち着く。
青年期になると、愛着行動は弱まり、親以外の成人が親と同様になる。
参照:ジョン・ボウルビィの愛着理論
― その生成過程と現代的意義 ―
中野明德
体験談
私が子ども支援をしている中で、女性と男性では子ども達は女性を求める事が多かったです。
子ども達が嫌なことがあったり、不安な事があると一目散に女性スタッフの所にいきます。
そこで話を聞いてもらい、対応してもらうことで落ち着いて次の行動に移っていきました。
また自分の子どもの場合でも、嫌な事、ケガしたとき、眠い時、昼寝、就寝、ぐずぐずする時にはまず母親のもとに泣きながらいく。母親を求めることがほとんどでした。
実体験からも母親に安心、安全を求める。その後に次のステップに進んでいきました。
まとめ
「乳幼児にとって母親との人間関係が精神衛生の根本」とボウルビィが提唱しているように、母親の存在は大きいものがあります。
母親と父親ではそもそもの役割が違います。
子育てをしていく中で、子どもから嫌がられたり、拒否をされることが多々あると思います。中には「パパ嫌い、あっち行って」と言われることもあるでしょう。
それは上記の様に母親との関係性を密に築いた後に、他者、社会との関係性を築いていくことが出来るようになっていくのです。
父親の役割は母親と子が信頼関係を築きやすい環境を作ってあげる。関係を築きやすいように他に出来る事をやってあげることです。
その後に父親の役割が出てきます。
体を動かした遊びをしてあげる。社会との繋がりを作ってあげる。ルールやマナーを教えてあげる。
母親には生物の仕組上勝てないのです。戦うのではなく、役割分担をして、一緒に取り組むことが一番です。
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